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#176 【Web担当者必見!】ダークパターンとは~ユーザーを欺くWebデザインの特徴やリスクをご紹介~

デジタルメディア情報 2024.06.03

 

こんにちは!

JOETSUデジタルコミュニケーションズの高瀬です。

 

今回の記事では、ユーザーを欺くWebデザイン「ダークパターン」について、

その定義や特徴、使用することのリスクをご紹介していきます。

 

企業のWeb担当者やWebディレクター、Webデザイナーなど、

Webサイトの制作・運営に携わる方必見の内容となっています。

ぜひ、最後まで読んでみてください!

 

 

ダークパターンとは

●定義

ダークパターン」は、UXデザイナーのHarry Brignull氏が提唱した言葉で、

以下のように定義されています。

 

“Deceptive patterns (also known as “dark patterns”) are

tricks used in websites and apps that make you do things

that you didn’t mean to, like buying or signing up for something.”

「欺瞞的*パターン(「ダークパターン」とも呼ばれる)とは、

何かを購入したり申し込んだりするなど、ユーザーの意図しないことをさせる、

ウェブサイトやアプリで使われる策略のこと。」

https://www.deceptive.design/より引用)

*欺瞞的(ぎまんてき):あざむくこと。だますこと。(goo辞書より引用)

 

 

●7つの種類

ダークパターンはHarry Brignull氏の定義をもとに、大きく7種類に分類されています。

ここからはそれぞれの目的・特徴をご紹介していきます。

ご自身のWebサイトに以下の特徴がないか、確認しながら読んでみてください。

 

①行為の強制(Forced Action)

特定の機能やページにアクセスさせるために、次のようなアクションを強制する。

〇必要でないのに、必須だと偽って会員登録をさせる。

〇サービスの利用に関して、必要以上の個人情報を開示させる。

〇消費者の同意を得ずに連絡先情報を取得する。

 

②インターフェース干渉(Interface Interference)

企業にとって有利な行動を促すために、情報を意図的に操作する。

〇重要な情報を見えにくくする。

〇企業にとって都合の良い選択肢をあらかじめ選択された状態にする。

〇実際には存在しない高い価格から割引しているように見せる。

 

③執拗な繰り返し(Nagging)

企業が自分たちに有利な行動を消費者にさせるため、何度も繰り返し要請する。

〇通知や位置情報追跡機能を有効にするように、繰り返ししつこく求める。

 

④妨害(Obstruction)

特定の行動を諦めさせるために、タスクや操作を意図的に難しくする。

〇サービスの登録は簡単にできるのに、解約を難しくする。

〇アカウントや個人情報の削除を難しくするか、不可能にする。

〇異なる条件や単位で商品を表示して、価格の比較を難しくするか、不可能にする。

 

⑤こっそり(Sneaking)

消費者が正しい判断をするための情報を隠したり、ごまかしたりする。

〇消費者が気づかないうちにカートに商品を追加する。

〇消費者の明確な同意なしに、トライアル期間が終わった後に契約を自動的に更新する。

 

⑥社会的証明(Social Proof)

他の消費者の行動を知らせることで、消費者の意思決定に影響を与えようとする。

〇他の消費者の行動について通知する。

〇誤解を招く、または虚偽の「お客様の声」を掲載する。

 

⑦緊急性(Urgency)

情報の成否を問わず、時間や数量の制限を設けて、商品を買うようにプレッシャーをかける。

〇在庫が少ない、または大人気と表示する。

〇割引期間が終わるまでの時間をカウントダウンタイマーで表示する。

 

●近年の動向

下のグラフは、ダークパターンの7つの種類のうち、

②インターフェース干渉(Interface Interference)、⑤こっそり(Sneaking)

に該当する、定期購入についての相談件数のグラフです。

(出展:消費者庁ウェブサイトより

2015年から2020年にかけて件数が約13.6倍に増加しています。

増加の背景には、サブスクリプションサービスの普及などが影響していると考えられます。

 

日本ではダークパターンを直接的に取り締まる法律はありませんが、

特定商取引法、景品表示法、消費者契約法などの法律に、

ダークパターンの規制が期待されています。

 

 

企業がダークパターンを使用するリスク

Webサイトのデザインとしてダークパターンを使用すると、

企業にどのような影響が出るのでしょうか?

 

その一つとして、ブランドイメージの悪化が挙げられます。

 

ユーザーから「ダークパターンを使用する企業」と認識されると、

企業としての信頼を損うことになります。

その結果、これまで行ってきたブランディングやマーケティング活動が振り出しに戻り、

名誉回復のために、再度ブランディングを行うことが必要になります。

 

さらに、この他にも以下のようなリスクが考えられます。

  • ユーザーからのクレーム増加
  • 商品の返品、サービスのキャンセル数増加
  • レビューの悪化、SNSでの悪評拡散
  • 他サービスへの乗り換え
  • 消費者トラブル(訴訟など)への発展

上記のリスクから、ダークパターンの使用は、

短期的な利益を得られても長期的には企業へのダメージが大きくなる可能性があります。

 

 

むすびに

今回の記事では、ユーザーを欺くWebデザイン「ダークパターン」について、

その定義や特徴、そして使用することのリスクをご紹介しました。

 

目先の利益だけでなく、

ユーザー体験や企業としての長期的な戦略やブランディングを踏まえて

Webデザインをすることが大切になります。

 

JDCでは、ブランディングを含む、

「デザイン経営」をご支援する「トータル・コミュニケーションデザイン」を展開しております。

 

「企業イメージを刷新したい」「ユーザー満足度を上げたい」などの

課題をお持ちの方はぜひご相談ください。

 


 

高瀬(ニックネーム:ゆうまボーイ)
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