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「つるまう日記」を毎週発信しています。

#168 ユーザーに不快感を与える広告が増えている?

デジタルメディア情報 2024.04.16

 

みなさん、こんにちは。JDCの大矢です。

 

私は普段車で通勤しているのですが、通勤中に横を通る公園の桜が今とてもきれいに咲いています。しかも、夜になるとライトアップされ、より一層引き立つ演出がなされており、贅沢にもそんな桜を見ながら毎日帰路についています。おそらく、見ごろもあと数日ほどかと思いますが、きれいに咲き誇る桜の姿を最後まで満喫したいと思います。

 

さて、今回はWEB広告についてのお話です。先日、劣悪広告によってユーザーの不満が噴出しているというLINEヤフーに関する記事を目にしました。

参考:LINEヤフー、業績回復の裏で目立つ劣悪広告 ユーザーの不満噴出

 

内容的に気になったので調べたところ、

2023年12月にLINEヤフー社から「広告サービス品質に関する透明性レポート2023年度上半期」というレポートが出されていたので、その内容を簡単にまとめてみたいと思います。

 

 

そもそも私たちが普段目にしている広告は、広告を出稿するための媒体社による審査を通過したものになります。ちなみにLINEヤフー社が行う審査には2種類あり、一つは広告掲載申し込み時の

アカウントの審査、もう一つは広告入稿時の広告素材の審査になります。

参考:「広告サービス品質に関する透明性レポート2023年度上半期

 

審査は独自の審査基準に基づいて、広告が法令に違反していないか、ユーザーに不快感・不安感を与えるものになってないかなど、様々な内容になります。また、審査は「システム」と「人の目」によって24時間365日実施されています。

参考:「広告サービス品質に関する透明性レポート2023年度上半期

 

 

審査で非承認になる理由とは?

LINEヤフー社のレポートによると、アカウントの審査で非承認となるケースは、サイトが存在しない際に表示されるエラー表示など「通常の環境で表示することができないもの」や、「不正な広告表現や広告手法」によるものがあります。最近の傾向では、前者による非承認が大幅に減少した一方で後者が増加に転じており。その中でも特に「ダークパターン」と言われる事実ではない内容を掲載して、ユーザーをだますおそれのあるサイトが増加傾向にあると報告されています。

 

 

<ダークパターンの事例1>

期間限定キャンペーンのはずなのに、期間を過ぎても同じキャンペーンを続けている

参考:「広告サービス品質に関する透明性レポート2023年度上半期

 

 

<ダークパターンの事例2>

購入実績がないのに、あたかも多くのユーザーが購入しているかのようにデータを掲載している

参考:「広告サービス品質に関する透明性レポート2023年度上半期

 

一方、広告素材の審査で非承認になるケースは、景表法や薬機法など法律に抵触するもの、ユーザーに不快感を与えるような表現などによるものになります。レポートでは、広告素材の審査による非承認は全体としては減少傾向にあるものの、内容によっては増加傾向のものもあると報告されています。

※さらに詳細をお知りになりたい方は「広告サービス品質に関する透明性レポート2023年度上半期」をご参照ください。

 

 

承認された広告なのに、なぜユーザーから不満があがるのか

LINEヤフー社のレポートを読むと、しっかりと基準を設けて審査がなされているように感じますが、一方で審査を通過したはずの広告なのに冒頭の「ユーザーから不満が噴出している」という記事もあります。

 

このギャップが生まれる理由を考えてみると、

一因として、広告出稿側の新しい手法や表現方法に対して媒体社の対策が後追いにならざるをえない点があげられます。媒体社も一企業なので、収入源となる広告にあらかじめ大きな制限をかけることは現実的に難しく、ユーザーの声や法律の改正に合わせて対策をアップデートしていくしかないという面が考えられます。しかも、ダークパターンのような新しい手法が出ると、それが一気に広がるという傾向は、世の中的に以前より強まっているように感じます。

その結果、ユーザーが不利益を被る機会が増え、不満が大きくなっているのではないでしょうか。

 

 

広告を出す目的を考える

広告を出すことは、会社の認知度やブランド価値を高めたり、売上・利益につながったり、企業活動を進めるうえで欠かせないものになっています。一方で、広告を出すこと自体が目的になってはいけません。法律や媒体社のルールを十分に理解し、それを守るのは当然のこととして、広告によって一時的に売上・利益につながったとしても、長期的にみてブランドを傷つけ不利益になるようなことは避ける必要があります。その意味でも、広告を出す目的を明確にし、広告を出せればいいというのではなく、ユーザーにどのように伝わるのかということを常に意識してきましょう。

 

 

むすびに

今回はWEB広告について、LINEヤフー社のレポートをもとに簡単にまとめてみました。JOETSUデジタルコミュニケーションズでは、WEB広告についてもクライアントさまとの対話を通じて目的を明確にし、クライアントさまとユーザーを結ぶ架け橋になれるコミュニケーション設計を行っています。また、それぞれのメンバーが日々法令・各種の規則や媒体社のルールについて情報の更新もしておりますので、気になることがあれば、安心してお気軽にご相談いただければと思います。

 


 

大矢(ニックネーム:おやおや)
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