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#135 SGEの登場により今後のSEO対策はどのように変わって...

デジタルメディア情報 2023.11.06

みなさん、こんにちは。

JDCの大矢です。

 

最近、私の周りではインフルエンザが流行しています。子供の学校でも学級閉鎖になるケースが多発しており、親としても急な休みに対応するのはなかなか大変なところ…。本格的な流行期に入る前としては、異例のペースで流行しているようです。これから年末年始に向けて、さらなる注意が必要ですね。皆様も体調管理には十分ご注意くださいませ。

 

さて、今日はGoogleが試験的に導入した「SGE(Search Generative Experience)」についてのお話です。

 

近年、AIと機械学習の進歩によって、ユーザーの検索の仕方にも大きな変化が生じています。皆様の記憶にも新しい少し前に話題になった「ChatGPT」。膨大なデータと言語モデルによって、まるで人と対話をするかのように、AIとテキストのやりとりができるようになりました。私も一時期、「ChatGPT」になんでもかんでも質問したものです。

 

Microsoftは、「ChatGPT」を開発したOpenAIに多額の出資をしており、その機能を利用した自社の検索エンジン(Bing)で急激にユーザーシェアを伸ばしています。これに対して、検索分野で多くのユーザーシェアを占めるGoogleが、2023年8月から日本でも試験的に生成AIを用いた検索サービスの試験運用を開始しました。これが「生成AIによる検索体験」。いわゆる、「SGE(Search Generative Experience)」です。

(参考:【2023年8月】検索エンジンシェア率のランキングと推移

 

「SGE」とはどんなものなのか?

「SGE」が具体的にどのようなものか、まずは実際の検索画面で見てみましょう。

※キーワード「JOETSUとは」で検索してみました。

 

【通常の検索結果】

(画像:Googleの検索画面のキャプチャ)

 

【SGEの検索結果】

(画像:Googleの検索画面のキャプチャ)

 

「SGE」の検索結果では、通常の検索結果の上に、生成AIにより生成された概要をまとめた文章が表示されます。つまり、ユーザーが最初に目にするものが生成AIによって作成された文章になります。

 

このことに関して、Googleのブログでは次のように記載されています。Googleは、ユーザー視点で検索の効率化や有用性の向上を追求していることがわかります。

 

“今回の新たな取り組みにより、ユーザーがトピックをより早く理解したり、新しい視点や洞察を発見したり、知りたい情報により簡単にアクセスしたり、複雑で時間のかかる作業をより効率化できるようサポートします。”

(引用:Google Japan Blog

 

一方で、検索結果に生成AIによる文章を出すことに関して、サイトオーナーや広告主に対して十分配慮している姿勢も伝わります。

 

“Google は、生成 AI を検索に組み込む工程においても、トラフィックをウェブサイトに送ることに引き続き注力しています。広告は、ウェブが機能するための重要な要素であり、ユーザーが関連する製品やサービスを見つけるのに役立つと考えています。この新しい生成 AI の体験では、検索広告はページ全体の専用広告枠に引き続き表示されます。また、広告の透明性を確保し、検索結果と広告が明確に区別できるように「スポンサー」と表示します。”

(引用:Google Japan Blog

 

「SGE」の登場で、今後の「SEO」対策はどうなる?

「SGE」自体、まだ試験的な導入段階なので、これから大幅な改善や変更が加わる可能性があります。また、ユーザー自身もAIを通じた検索に触れ始めたばかりなので、世の中に浸透するまでには、まだまだ時間がかかります。そういった意味で、今すぐ何かがガラッと変わるということは考えにくいですが、この流れは止められないでしょう。

 

「SGE」が本格導入された際の、「SEO」に関連する影響を3つあげてみました。

 

  • WEBサイトへのトラフィックが減少する

現状、検索結果のリンクからWEBサイトを訪問しているユーザーの一定数が、今後は生成AIの回答で満足してリンクを押さない可能性があります。これは、AIの精度が上がれば上がるほど、影響が大きくなると考えられます。

  • WEBサイトの質がより重要視される

一般的な内容は、生成AIの回答で十分となるため、ユーザーにとって、より専門的でより独自性の高いコンテンツの重要度が高まると考えられます。影響度合いは、サイトの分野やカテゴリーによっても変わるでしょう。

  • 広告の重要度が高まる

現状の仕様ですと、表示される順番は、広告>生成AI回答>検索結果となります。ユーザーの目に触れるという点で、検索結果が後ろにくるため、広告の役割は重要です。従来の「SEO」対策だけでなく、広告をうまく活用していくことがポイントになります。

 

以上、3つの影響を考えると、今後の「SEO」対策はピンポイントなものではなく、より本質的なことが重要になります。本質的なものとは、「どんなユーザーに読んでもらいたいのか」、「そのユーザーが何を読みたいのか」、「どのようにしたらユーザーに伝わりやすいのか」というように、徹底してユーザー視点にたったコンテンツ作りです。

以前は、当社にも「予算が少ないのでSEO対策を…」とのお問い合わせがありましたが、今回の記事の通り、これからの「SEO」対策はサイトそのものを根本から考え直していく必要もあります。また、作って終わりではなく、長期的なPDCAサイクルを回すことが重要となります。

 

当社では、ユーザーの選定から、ユーザーに合わせたテーマ設定、記事作り、その後のWEBサイト分析・PDCAまで、「SEO」対策を前提としたWEBサイト作りを一貫してサポートすることが可能です。ぜひ、お気軽にお問合せください!


 

大矢(ニックネーム:おやおや)
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